麻雀の一気通貫 - 条件と狙い方
一気通貫(イッツー)とは
一気通貫は、同じスーツの数牌で1-2-3、4-5-6、7-8-9の3つの順子を揃える2翻の役です。1つのスーツで1から9まで一気に通す(通貫する)ことから名前がついています。
鳴くと1翻に下がりますが、門前で立直と複合すれば4翻で7,700点(子のロン30符)と高打点が狙えます。
成立条件
- 同じスーツの数牌で 1-2-3、4-5-6、7-8-9 の3つの順子がすべて揃っていること
- 残り1メンツと雀頭は自由(他のスーツでも字牌でもOK)
- 門前: 2翻、副露(鳴き): 1翻
重要なポイント
3つの順子は必ず1-2-3 / 4-5-6 / 7-8-9の組み合わせです。例えば「2-3-4 / 5-6-7 / 8-9-1」のような分け方では成立しません。
また、同じスーツであることが必須です。萬子の1-2-3と筒子の4-5-6と索子の7-8-9のように異なるスーツでは成立しません。
一気通貫を狙うべき配牌
判断基準
配牌で1つのスーツが7枚以上あり、かつ1〜9の幅広い範囲に分布している場合に狙い目です。
狙える配牌の例:
- 萬子: 一萬、二萬、四萬、五萬、六萬、七萬、九萬(7枚で広範囲に分布)
狙えない配牌の例:
- 萬子: 三萬、四萬、四萬、五萬、五萬、六萬、七萬(中央に偏っている)
必要な3ブロックの確認
一気通貫には「低い順子(1-2-3)」「中の順子(4-5-6)」「高い順子(7-8-9)」の3ブロックが必要です。配牌でどのブロックが揃っているか確認しましょう。
| ブロック | 必要な牌 | 足りない牌の引きやすさ |
|---|---|---|
| 1-2-3 | 1、2、3 | 1はペンチャンでしか使えず余りやすい |
| 4-5-6 | 4、5、6 | 中央の牌は他のメンツにも使われやすい |
| 7-8-9 | 7、8、9 | 9はペンチャンでしか使えず余りやすい |
4-5-6のブロックが最も競合しやすいです。4・5・6は両面ターツの中心になりやすく、他のメンツに引っ張られがちです。
一気通貫の作り方
手順
- 配牌で最も枚数が多いスーツを確認
- 1-2-3、4-5-6、7-8-9の3ブロックのうち、揃っているものを確認
- 足りないブロックの牌を引くことを期待して手を進める
- 不要な他スーツの牌を捨てていく
- 残り1メンツと雀頭を確保してテンパイ
一気通貫が見えなくなった場合
手を進めるうちに一気通貫が難しくなることがあります。例えば4-5-6のブロックの牌を他のメンツに使ってしまった場合など。
その場合は無理に一気通貫を追わず、平和や断么九など別の役に切り替えましょう。特に4-5-6の牌は汎用性が高いため、一気通貫を崩しても他の形に発展しやすいです。
鳴きの判断
鳴きのメリット
- 足りないブロックをチーで素早く補完できる
- 特に端のブロック(1-2-3や7-8-9)はチーで揃えやすい
鳴きのデメリット
- 2翻 → 1翻に下がる
- 立直との複合ができなくなる
- 鳴き一気通貫の1翻だけでは安い手になりやすい
鳴くべきケース
| 場面 | 判断 |
|---|---|
| ドラが2枚以上ある | 鳴いてOK。1翻 + ドラ2 = 3翻 |
| 役牌の刻子がある | 鳴いてOK。役牌1 + 一気通貫1 = 2翻 |
| 親番で連荘したい | 安くてもアガれれば連荘 |
| ドラがない | 門前で立直を目指す方が打点が高い |
一気通貫と三色同順の違い
一気通貫と三色同順は、どちらも「3つの順子」を揃える役ですが、方向性が異なります。
| 一気通貫 | 三色同順 | |
|---|---|---|
| 構成 | 同じスーツで1-2-3 / 4-5-6 / 7-8-9 | 3スーツで同じ数字の順子 |
| 翻数 | 門前2翻 / 副露1翻 | 門前2翻 / 副露1翻 |
| 必要な幅 | 1つのスーツで1〜9 | 3つのスーツに分散 |
| 難易度 | 4-5-6の競合が課題 | 3スーツの牌が均等に必要 |
| 複合 | 断么九と複合しない(1を含む) | 断么九と複合可能(2-3-4以上) |
配牌での選択
同じ配牌で一気通貫と三色同順のどちらも見える場合があります。その場合は以下の基準で選びましょう。
- 1つのスーツに牌が集中 → 一気通貫
- 3つのスーツに均等に分布 → 三色同順
- 断么九も狙いたい → 三色同順(一気通貫は1を含むため不可)
一気通貫と複合する役
| 複合 | 翻数(門前) | 特徴 |
|---|---|---|
| 立直 + 一気通貫 | 3翻 | 基本パターン |
| 立直 + 一気通貫 + 平和 | 4翻 | 順子中心の高打点 |
| 一気通貫 + 混一色 | 5翻 | 1種の数牌で1-9 + 字牌 |
| 一気通貫 + 清一色 | 8翻 | 1種の数牌のみで1-9。倍満確定 |
複合しない役
- 断么九: 1-2-3の順子に「1」が含まれるため不可
- 純全帯么九: 4-5-6は1・9を含まないため不可
一気通貫の実戦テクニック
ブロック管理
一気通貫で最も重要なのは、3ブロック(1-2-3 / 4-5-6 / 7-8-9)の管理です。
4-5-6を最優先で確保する: 中央の牌は他のメンツに使いたくなりますが、一気通貫を狙うなら4-5-6のブロックを崩さないことが鉄則です。
1-2-3と7-8-9は比較的集めやすい: 端の牌は他のプレイヤーが不要として捨てやすいため、後からでも揃いやすいです。
一気通貫の片割れでテンパイ
一気通貫の3ブロックのうち2つが揃い、残り1ブロックの1枚だけが足りない状態でテンパイすることがあります。
例: 一萬二萬三萬 + 四萬五萬六萬 + 七萬八萬 + 他のメンツ + 雀頭 → 九萬でアガれば一気通貫成立、六萬でアガると一気通貫不成立(ただし六萬では6-7-8のブロックが崩れるため、この例では九萬待ちのペンチャン)
このように、アガり牌によって一気通貫が成立したりしなかったりするケースがあります。
一気通貫が半分だけ活きるケース
一気通貫を完全には成立させられなくても、1-2-3や7-8-9の端の順子は「チャンタ」や「純全帯么九」の材料にもなります。一気通貫が崩れた場合でも、他の役への発展を検討しましょう。
よくある失敗
4-5-6を別のメンツに使ってしまう
一気通貫の最大の敵は、4・5・6の牌が他のメンツに引っ張られることです。例えば五萬を引いて「五萬・六萬・七萬」の順子にすると、4-5-6のブロックが崩れます。
一気通貫を狙う場合は、4-5-6のブロックを優先的に確保し、他のメンツには使わないようにしましょう。
1-2-3 と 7-8-9 の両方が欠ける
両端のブロックが同時に欠けると、一気通貫の成立が非常に難しくなります。どちらか一方が揃っている段階で、もう一方の材料が見えなければ早めに諦めましょう。
一気通貫に固執しすぎる
一気通貫は狙いやすい役ですが、固執しすぎると手が遅くなります。テンパイが遠い場合は、平和や断么九など柔軟に切り替えることが重要です。
よくある質問
一気通貫は順子3つだけで成立しますか?
いいえ。一気通貫の3つの順子に加えて、もう1メンツ(順子でも刻子でもOK)と雀頭が必要です。合計14枚でアガりの形を作ります。
鳴きの一気通貫は弱いですか?
1翻しかないため、それだけでは安い手です。ドラや役牌との複合がないと1,000点(子のロン30符)にしかなりません。鳴くなら他の翻数補強があるケースに限りましょう。
一気通貫と平和は同時に成立しますか?
はい。一気通貫の3順子 + 残り1メンツが順子で、両面待ち、雀頭が役牌でなければ平和も成立します。立直 + 一気通貫 + 平和で4翻(7,700点 / 子のロン30符)です。
実戦で差がつく一気通貫の判断
一気通貫を追うべき巡目の目安
一気通貫は3ブロックすべてが揃わないと成立しないため、テンパイまでの距離が遠くなりがちです。目安として、8巡目までに2ブロックが完成し、残り1ブロックの材料(ターツ)が手牌にある状態であれば、一気通貫を追い続ける価値があります。
逆に、10巡目を過ぎても1ブロックしか完成していない場合は、一気通貫を諦めて平和やリーチのみに切り替えるべきです。終盤に一気通貫が未完成のまま放銃してしまうのが最も避けたい展開です。
4-5-6ブロックの守り方
一気通貫で最も崩れやすいのが4-5-6のブロックです。中央の牌は使い勝手が良いため、つい他のメンツに組み込みたくなります。
実戦で有効なテクニックは、手牌の中で4-5-6を「確定ブロック」として頭の中で固定し、それ以外の牌で残りのメンツを構成する意識を持つことです。例えば五萬を引いたとき、「三萬四萬五萬」の順子に使いたくなっても、一気通貫の四萬五萬六萬として温存する判断が必要です。
一気通貫が崩れた後の立て直し
一気通貫が崩れた場合でも、手牌にはすでに順子の材料が豊富に残っていることが多いです。1つのスーツに牌が集まっている状態なら、混一色や清一色への転換が自然です。また、端の順子(1-2-3や7-8-9)が残っていれば、チャンタ系の役も視野に入ります。
一気通貫を狙っていた手は「1つのスーツに偏った手」であるため、一気通貫が不成立でも染め手との親和性が高いことを覚えておきましょう。
一気通貫のアガり牌による成否
一気通貫はアガり牌によって成立するかしないかが変わるケースがあります。例えば手牌に一萬二萬三萬四萬五萬六萬七萬八萬がある場合、六萬で区切ると1-2-3と4-5-6が完成し、残りの七萬八萬で九萬待ちとなり一気通貫が成立します。しかし三萬で区切ると別の構成になり一気通貫が崩れることもあります。テンパイ時にはどの牌でアガれば一気通貫が成立するかを必ず確認しましょう。
まとめ
- 一気通貫は同じスーツで1-2-3 / 4-5-6 / 7-8-9を揃える2翻の役
- 鳴くと1翻に下がる。門前リーチとの複合が理想
- 4-5-6のブロックを優先的に確保する
- 断么九とは複合しない(1を含むため)
- 三色同順とは配牌の傾向で使い分ける
- 固執しすぎず、柔軟に他の役に切り替える判断も重要